MIXの手順 その2 音作り ベース ドラム編

前回に引き続き音作りです。まずドラム。AD2での話です。ソフト音源側のエフェクトは全部外します。ちなみにドラム音源はパラで(各パーツが1トラックごとに出力されるようにする)出力します。ルーム(部屋鳴り)のトラックは使わないのでミュートします。部屋鳴り感はLogic側でリバーブをかけて作り込みます。

キック

スネア

タム

金物系

>音量がDAW側でマイナス10dbくらいになるようにする。

 AD2側ではほとんど設定しませんが、タムと金物系はPANは振っておきます。あとAD2では音の余韻を調整できる(EDIT画面の右上のとこ)ので、適宜調整。特にキックとタムはリリースが長すぎたり、アタックが弱い場合は調整。金物系はLOW成分が多いのでこれもカット。細かいいじり方はググってください!DAW側ではそれぞれスペアナで周波数確認。で、一番のポイントはスネアとキックにEQをかけますEQは周波数が固定のやつを使う。僕はWavesのAPI550Bだったかな?使ってます。これで周波数のピークがキックとスネアで被らないようにします。お互い出したいとこをブースト/カットします。キックでブーストしたとこはスネアではカットって具合に。このあとベースでも同じことをやるのでベースの周波数が来るとこもそれぞれカット。キックについてはベースにサイドチェインを設定します。スネアはギターと被りやすいのでギターにサイドチェイン。キックにはWavesのR-Bassかけます。強調したい周波数が設定できるので、さっき決めたEQのピークあたりを強調。この時、音量的には大きくならないようにします。若干大きくなるくらい

タム、ハイハットはとくにいじらず。音量バランスを取るくらい。金物系は(オーバーヘッド)はコンプかけます。プリセットで良いと思います。

で、ドラムの全パートをまとめたステムトラックを作って、コンプかけます。これもプリセットで良いと思います。ちなみによく使うのはWavesのH-compかV-comp。キックがコンプに引っかかりやすく、スレッショルドをあげすぎると変な音になるので程々に。

 あとは各トラックにリバーブです。

・初期反射(Early Refrection)

・ルームリバーブ

・ホールリバーブ

の3つ用意して、センドでかけます。とくに重要なのが初期反射です。これで各パートに部屋鳴り感を加えます。これでドラムは一旦終わり。

 次はベース。ベースはコンプとWavesのBassRiderをかけ録りします。で、このほぼ生音のトラックと、もう一つベース用にAUXトラックを作って、そこにセンドで送ります。センドで送った方にアンプシミュレーターとコンプを差します。コンプはキックからのサイドチェイン用とベースそのものにかける用の2つ差します。要するにラインの音と、アンプをマイク録りした音のトラックを擬似的に作るっていうイメージです。で、この2つのトラックをまとめたトラックを作る。それぞれの音量バランスでサウンドを好みの感じにします。キックからのサイドチェイン用のコンプはまとめのトラックに入れてもOK。その方が良いかも。サウンドが決まったらまとめたトラックにEQさします。でEQのピークがキックとスネアの間に来るようにします。で、うっすら高音域をブーストしておきます。輪郭を出すイメージ。ちなみにEQですが、基本的にはどのパートも30db以下はいらない上に、MIXの最終段階でマキシマイザーをかけた時に低音がやたら強調されたり、低音が変な音になったり、とにかく良いことないのでバッサリとカットで。

キック>80db

ベース>120db

スネア>200db

 って感じにピークを決めて周波数の住み分けさせてください。カットして周波数を譲ることもお忘れなく。これでリズム隊は終わり。で、全体で聞いてみて音量バランスやらPANを調整。

 ついでなので書いとくと、ギター以外のウワモノ(ストリングス、鍵盤、ピコピコ音とか)はあんまり音はいじってなくて、そもそもソフト音源なのでそんなにコンプかけなくても良いし、さっきでてきたリバーブで距離感や部屋鳴り感を出してあとはやっぱりPANと音量バランスをとるだけ。どっちかっていうとアレンジ的においしい感じに出来てないといくらMIXしても良い感じになんないので、アレンジ面の問題ですね。アレンジがそれなりになってたら周波数的な住み分けはそこまで気にしなくても大丈夫です。(たぶん。)あと、打ち込みのベロシティがかなり大事で、強めのベロシティにしないと好みの音が出なかったりとかあるので、そこは打ち込む時点で好みの音が出てるかよく吟味した方が良いです。 

これでベース、ドラム編は終わりです。次はマスタートラック編